あご紐を正しく締めないと法律違反で検挙される?

ヘルメットのあご紐を締めないと警察の取り締まりで違反切符を切られるのでは、と心配している人は少なくありません。
とはいえ、道路交通法で規定されているのは「ヘルメットにあご紐が付いており固定できる状態になっていること」であるため、ヘルメットを着用していればあご紐がしっかりと締まっていなくても違反行為と認定されることはないでしょう。
たいていは警察官から注意と指導を受けておしまいとなります。
ただし、あご紐が切れていたりバックルの部分が壊れていたりすると、固定できる状態ではないと判断されるため違反切符を切られる可能性があるという点を覚えておくのは賢明です。

あご紐を締める意味を覚えておこう

とはいえ、あご紐をきちんと締める最も重要な理由は「ライダーの頭部をしっかりと保護すること」にあります。
ヘルメットそのものにも頭部を保護するための緩衝材が使用されているとはいえ、その機能が十全に発揮されるのはあご紐を正しく締めている場合のみです。
実際、事故に遭った時にヘルメットを着用していたものの、あご紐が十分に締められていなかったため接触や転倒の衝撃でヘルメットが脱げてしまい、頭部に大けがを負ってしまったというケースは少なくありません。
実際、バイク事故で頭にけがをした人のおよそ4割が「ヘルメットを着用していたものの事故のタイミングで外れてしまった」という統計もあるほどです。

頭部を強打した結果として障害を負ってしまったり、命を落としてしまったりという悲しいケースもあります。
ですから、バイクを運転する際にはあご紐をしっかりと締めるという点をいつも意識しておきましょう。
冬場などで襟が高く首元まで覆うタイプのジャンパーやコートを着ている場合には、特に注意が必要です。

ライダーとして覚えておきたいのは、「同乗者のヘルメットにも注意を払うこと」です。
誰かを後部座席に載せる際には、ヘルメットの付け方を指導したり、つけ方に問題ないかチェックをしてあげましょう。
というのも、ヘルメットを日常的に使用していない人はバックルやラチェットの使い方がよく分からなかったり、適切な締め付け具合が判断できなかったりといったケースが意外と多いのです。
その結果、あご紐がとても緩い状態でかぶっていたり、あご紐を締めていなかったりということが起こり得ます。

「ちょっと近場へ行くだけだから」という理由であご紐を締めずにバイクを運転して事故に遭い、ひどい後遺症を負ってしまったという事例もあります。
ですから、運転する距離に関わりなく、ヘルメットを着用する際にはあご紐まで確実に留めるという習慣をしっかりと作っておきましょう。

 

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