半袖短パンで運転することの危険とは

半袖短パンでバイクに乗ること自体は、法令違反ではありません。
夏の時期になるとかなりの軽装で運転するライダーを見かけるものです。
とはいえ、半袖短パンで運転することにはかなりの危険が伴うことを覚えておきましょう。

その1つが「やけどのリスク」です。
バイクを運転していると、ふとしたはずみで足首や太ももの辺りがバイクのエンジンやマフラーへ触れてしまうことがあります。
これらのパーツは運転中かなりの高温になっているため、ちょっとした接触でもやけどになってしまうことがあるのです。

デニムなど丈の長いパンツを履いていると熱の伝わりがある程度軽減される一方、短パンで肌が露出していると保護するものがありません。
そのため、やけどになるリスクは格段に高いのです。
また、熱さに驚いてバランスを崩してしまい、転倒事故に繋がる可能性も否定できません。

「転倒時に大けがをしやすい」というのも、半袖短パンで運転することに伴うリスクです。
2輪のバイクはわずかな路面の状態変化によってスリップしてしまうことがあります。
その際、ライダージャケットやプロテクターをつけていると、大けがのリスクはある程度軽減されます。
一方、半袖短パンで運転していると、低速で走行していたとしても腕や足、ひざなどにひどい擦り傷や切り傷ができてしまうことが多いのです。
実際、停止した状態からバランスを崩しただけでも、体をコンクリートへ打ち付けて大きな傷になってしまったり、露出している肌の部分が地面とこすれてひどい出血をしてしまったりというケースは少なくありません。

半袖短パンで運転することに伴う3つ目の危険は、「疲労が溜まりやすくなる」という点です。
長袖・長ズボンで運転している場合、服の生地が肌を日光から保護してくれるので疲労の溜まり方は比較的緩やかです。
一方、肌が露出していると、直射日光によって水分が奪われていくので、その反動として体力が急速に失われていきます。

強い日差しがじりじりと照り付ける夏場はこの傾向が顕著です。
結果として、集中力が低下して判断が鈍ってしまい、事故に遭うリスクが高くなるということを覚えておきましょう。

半袖短パンで運転する場合のリスクは自己責任

「暑い時期に長袖・長ズボンで運転なんてしたくない」というライダーもいることでしょう。
先述の通り、軽装で運転することに関して罰則規定はありません。
とはいえ、運転に伴うリスクが増大するのは事実ですから、どのような服装を選ぶかに関しては自己責任で判断しましょう。
大切なバイクでツーリングをいつまでも楽しみたいと考えているのであれば、リスク管理を適切に行うことは不可欠です。

 

Comments are closed.

Set your Twitter account name in your settings to use the TwitterBar Section.